冬にやっておきたいお庭のお手入れ方法5選

来春の庭を華やかにするための冬のお手入れ方法

冬のお庭のお手入れ方法:鉢植えの植え替え

年始気分も抜けて本格的な冬の寒さが訪れる季節になりました。
お庭のお手入れが気になりつつも、冬のお庭に出る一歩が踏み出せない方も多いのではないでしょうか。
しかし、冬のお庭のお手入れをすることで春以降のお庭の様子は大きく変わります。
温かい日差しのある日を選んで冬のお庭のお手入れをしましょう。

目次

  1. 来春の庭を華やかにするための冬のお手入れ方法
  2. 冬のお庭のお手入れ①落葉樹の剪定
  3. 冬のお庭のお手入れ②寒さ対策
  4. 冬のお庭のお手入れ③土壌改良
  5. 冬のお庭のお手入れ④植え替え
  6. 冬のお庭のお手入れ⑤寒肥(かんごえ)
  7. 冬のお庭のお手入れをして彩り豊かな春を!

冬のお庭のお手入れ①落葉樹の剪定

冬のお庭のお手入れ方法:木の剪定

お庭にある木の剪定の時期は大きく分けると夏と冬に分けられます。
夏は伸びすぎた枝を切ったり密になって日射しが当たっていない枝葉がないように、軽い間引き剪定を行います。
大胆に樹形を変えるくらいの剪定は行いません。

冬のお庭のお手入れ方法:剪定後のモミジ

逆に、冬の剪定は樹形や春以降の成長を見越して大胆に剪定することが可能です。
なぜ、そんなに大胆に剪定が出来るかと言いますと、冬の間、落葉樹は活動を控えて休眠状態に入っているのでダメージが少ないのです。
大きくなり過ぎた木のボリュームを思い切って抑えたり、春以降の成長や周囲との環境を考えながら自由に剪定を進められますよ。
早春になり、ふとお庭の木を眺め、自分の理想の樹形に近づいていくのを見守っていくのも良い時間です。
お手入れされたことへの満足感も高まることでしょう。

冬のお庭のお手入れ方法:芽が付き始めた庭木

注意点として、花を咲かせる木の場合は花の芽がつくタイミングに気を付けたいところです。
せっかく蕾が付いているのに枝ごと切ってしまっては、お花の季節の楽しみがなくなってしまいますよね。
種類によって花の芽が付く時期は違います。
なかなか覚えられないと思いますので、自信がない方は花後に剪定する習慣を身につけると良いかもしれませんね。
間違って剪定してしまいお花が観賞できなかったというリスクもないでしょう。

冬のお庭のお手入れ方法:ポイント

冬の落葉樹の剪定の簡単ポイント ~初心者編~

①大胆に剪定して良いからといって、いきなりバッサリと剪定しない
②木の前に立ち剪定作業をするだけでは全体のバランスが分からないので、遠くから樹形を眺めることも取りいれながら剪定作業を進める
③迷った時は、伸びすぎている枝と内側に伸びている枝を剪定するだけでも大丈夫

冬のお庭のお手入れ方法:枯葉が付いたままのホスタの葉をカット

さらに、冬の時期のお庭の植物に目を向けると、宿根草は落葉している状態ですよね。
タイミングにもよりますが、葉は枯れてしまってはいるものの完全に落葉せずに残っているものがあります。
そのままにしていると、株が無駄な体力を使ってしまい新しい芽の成長に影響が出てしまいます。
早めにカットし景観的にもスッキリさせましょう。
この、放置しないというお手入れが重要です。
地上部の葉を完全になくすことで、地中部の株がシッカリと冬眠ができて春に備えることができるのです。

冬のお庭のお手入れ②寒さ対策

冬のお庭のお手入れ方法:窓際の鉢植え

冬の寒さ対策は、すでに作業を終えられている方も多いのではないでしょうか。
あらためて確認してみましょう。
まず、冬の寒さに耐えられない移動できる植物は、室内や寒風が当たらない家の軒下へ移動させます。

冬のお庭のお手入れ方法:霜柱

実ものや冬咲きのクリスマスローズなどを除いた宿根草は、地上部は枯れた状態となり地中で静かに休眠しています。
しかし、植えたばかりで株が小さかったり根の張りが小さいものはマルチングが必要となります。
マルチングをしないと、冬の寒さで霜柱ができた際に株が浮き上がってしまい寒い強風で弱ってしまうからです。

冬のお庭のお手入れ方法:紫陽花の株元に敷かれたウッドチップ

では実際に、マルチング材とはどういったものを言うのでしょう。
園芸店に行けば、マルチング材は様々なものがあります。
腐葉土やワラ、ウッドチップ、ココヤシファイバーなど種類が豊富です。
画像は紫陽花の株元をウッドチップで覆った例で、株元を中心に土が見えない位に覆っていますね。
根の張りや株が小さいものは、完全に覆ってしまったほうが安心でしょう。

冬のお庭のお手入れ方法:砂をかける

ここで、マルチング材の注意点があります。
マルチング材というと比較的軽いものが多く、強風が当たる場所であればマルチングが崩れてしまう可能性があるのです。
様子を見て風で飛ばされるようでしたら、盛土を足して風で飛ばされないようにするのが良いでしょう。
周囲にある土で大丈夫ですので、マルチング材が飛ばない程度の土をかけてあげます。

冬のお庭のお手入れ方法:株元に落葉を敷き詰めた紫陽花

予算的に手軽にマルチングを行いたい方は、自宅のお庭の落ち葉を使うのがオススメです。
ご自宅の敷地内に落葉樹がある方に限られますが、1月になると落葉樹の葉はほとんど落ちていますよね。
お掃除をする際にホウキで軽くマルチングしながら作業しましょう。
お庭もキレイになりマルチングも出来るので一石二鳥ですよ。

冬のお庭のお手入れ③土壌改良

冬のお庭のお手入れ方法:両手で土をすくい上げる

土壌改良と言うと大変そうなイメージがありますよね。
こだわってしまうと作業内容は色々あるのですが、初心者の方向けのハードルの低い作業をご紹介しましょう。

冬のお庭のお手入れ方法:土に刺さったスコップ

作業内容は、シャベルや大きなスコップを使って花壇の土を掘り起こすというものです。
掘り起こして土をひっくり返すイメージでしょうか。
園芸用語で「天地返し」と言います。
本来は50cm程度掘り起こすのが理想のようですが、想像よりもかなりの深さなので初めからチャレンジするのはハードルが高いかもしれません。
それが広範囲となると、なかなかの作業になります。
慣れないうちは20cm程度でも良いので、まずは土を掘り起こしてみましょう。

冬のお庭のお手入れ方法:土を掘り返す

土壌改良の目的は病害虫の退治です。
一年を通して使用してきた土の中には、害虫の幼虫や卵、植物にとって病気の元になる細菌が住みついていることをご存知でしょうか。
土壌改良をせずそのままにしていると土の状態は悪化していきます。
植物の成長にとっても良い環境とは言えなくなってしまうのです。
また、土の栄養分も植物達に取られており何もしないでいると痩せた土になっていきます。
よって、土壌改良をしていない土に新たな植物を植えても上手く成長できないという悪循環におちいってしまうのです。

冬のお庭のお手入れ方法:土壌改良された土を触る人の手

そんな土の天地返しを行う事で、まずは地中に潜んでいた幼虫や卵が地上に出てきます。
真冬の寒さに当たることで、その幼虫や卵を死滅させることができるのです。
また、天地返しをすることで硬くなった土と土がほぐれて空気が入るので、通気性の良い土になるメリットもあるんですよ。
余裕がある方は、天地返しをした際に深い下層に腐葉土などを足してあげると春に向けて植物達への環境をより高めることが出来るでしょう。
一度に作業を進めようとせず、まずは、みなさんの出来る範囲で天地返しを行ってみましょうね。

冬のお庭のお手入れ④植え替え

冬のお庭のお手入れ方法:鉢植えの植え替え

地中で冬越しをする宿根草は休眠中の株への負担が少ないので、植え替えや株分けなどの作業をするのに適した時期です。
また、鉢植えものは限られた空間で根っこが窮屈になっている可能性があるので、特に植え替えや株分けをする必要があります。
常緑種などの地上部があるものは3月以降でも大丈夫です。

冬のお庭のお手入れ方法:楽しそうなことを考える女性

寂しくなりがちな冬のお庭ですが、植え替えをする時期だからこそ新春以降のお庭計画を立てられる時期でもあります。
冬の間に、園芸雑誌や園芸ネットなどに目を通し、惹かれた植物の性質や育て方について調べておくのも良いですよね。
また、ガーデニング歴が長くなってくると、これまでの反省点などあると思います。
そんな反省点を踏まえ、お気に入りの植物を見つけて計画してみませんか。
しかし、一気に動いてしまうと疲れてしまうので優先順位をつけて計画することをオススメいたします。

冬のお庭のお手入れ⑤寒肥(かんごえ)

冬のお庭のお手入れ方法:手袋をした手の平にある肥料

「寒肥」と書いて「かんごえ」と読みます。
芽出しや成長が始まりだす春のタイミングに少しづつ効果が表れるよう、庭木や植物が冬の休眠中に肥料を施すことを指します。
これは、お庭の植物の一年間の成長を左右する大事なお手入れです。

冬のお庭のお手入れ方法:肥料を敷き込む手

寒肥として使用するのは、有機質の緩効性肥料が良いでしょう。
庭木であれば、伸びた枝先の真下の地中に穴を掘り肥料をすき込んでいきます。
枝の伸びと地中の根の伸びはほぼ同じように成長するので、枝先の下あたりを掘れば根の先があるという事になります。
春になり暖かくなれば肥料がユックリと土に溶け始めるので、根の成長の後押しをしてくれるという訳です。
宿根草などは、株の周りの表土に浅く埋めておくと良いでしょう。

冬のお庭のお手入れをして彩り豊かな春を!

冬のお庭のお手入れ方法:剪定した枝や枯れた植物を乗せた一輪車

冬のお庭のお手入れは、今春以降のお庭の樹木や植物の成長を左右します。
お忙しい日々の中で完璧にしようとすると疲れますよね。
みなさんが出来るところからチャレンジしてみましょう。

この記事のライター

rangea

九州在住のガーデニングライター

家作りをきっかけに庭管理を始めて12年。
関わってきた時間の分だけ、
植物の声が聞こえるようになりました。
子育てと似ていて上手くいかなかったり癒されたり!
難しく考えないで、
気になった植物に寄り添ってみてくださいね☆彡

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