要注意!見えない敵、コガネムシの幼虫

見えない敵、コガネムシの幼虫

コガネムシ幼虫:被害

こんにちは。ライターのユキです。
去年の夏、二年半かけて40cmほどの高さにまで育てていたローズマリーが、コガネムシの幼虫に根を食べられ枯れてしまいました。

写真は我が家のローズマリーの根です。
極端に根が少なくて短いことがお分かりいただけると思います。

コガネムシの成虫は葉や花を食べ、幼虫は根を食べる、被害の大きい虫なんです。
土の中にいて見えない幼虫は、強敵です。

見えない敵ではありますが、どんな症状がでるのか、どう対策するのか、気づいてから調べるのと知っておくのでは大違いです。
コガネムシの幼虫の被害を知らない方はぜひご一読ください。

目次

  1. 見えない敵、コガネムシの幼虫
  2. そもそもコガネムシってどんな虫
    1. よく見るのはコガネムシの成虫
    2. コガネムシの幼虫ってどんな虫?
  3. こんな症状がでたら要注意!
  4. 薬剤を使った幼虫の駆除方法
    1. オルトラン
    2. ダイアジノン
  5. 薬剤を使わない駆除方法
    1. 土を入れ替える
    2. 水につける
  6. 産卵させない予防方法
  7. まとめ

そもそもコガネムシってどんな虫

よく見るのはコガネムシの成虫

コガネムシの成虫

成虫をご存知の方は多いと思います。
緑色や茶色のよく見る甲虫です。
葉や花を食害するので、見つけたら駆除しましょう。

カナブンと混同されがちですが違う昆虫で、植物に害をもたらすのはコガネムシです。
羽の付け根の▽の形が大きく、頭が四角いほうがカナブンなのですが、最初は単体で見てもわかりにくいです。
インターネットで検索したり、図鑑でいくつか見ているとなんとなく違いが分かってきます。

コガネムシの幼虫ってどんな虫?

コガネムシの幼虫

幼虫は、同じ甲虫類のカブトムシやクワガタムシの幼虫に似ています。
それよりも小さめで、大きくなっても3センチ程度です。
茶色い頭に白い胴体なので、見るとすぐにわかります。
コガネムシの成虫は7月から9月に土中に産卵し、卵からかえった幼虫は植物の根を食べて大きくなり、翌年の5月ごろ成虫になります。

幼虫は二回脱皮して大きくなります。
二回脱皮して成長した幼虫は食欲も旺盛で被害が急激に進みます。

こんな症状がでたら要注意!

コガネムシ幼虫被害:症状

根を食べられてしまうので、水分を吸い上げられず、水切れに似た症状が現れることが多いです。

いつも通りお水をあげているのに水切れのような様子があれば、一度疑ってみて下さい。

春になっても新芽が伸びず元気がない時も要注意です。
冬を越した幼虫は温かくなるとまた活動を始め、根を食べて蛹になり、成虫になるのです。

また、今まではそうでもなかったのに、土がやたらとふかふかしてくるときも疑う余地ありです。
土の中で幼虫が動き回っている証拠です。

他にも、太い茎や枝を持って根からぐらぐらするようなら、被害が進んでいる可能性があります。

筆者は夏のお盆のころで、暑さで水切れをおこしていると思い気づくのが遅れて枯れてしまいました。
気づいたときには太い枝を少し引っ張ると、ぐらぐらどころか抜けてしまいそうでした。

薬剤を使った幼虫の駆除方法

コガネムシ幼虫駆除:薬剤

駆除の簡単な方法は薬剤です。
ここでは、代表的な薬剤を紹介します。

薬剤は使える植物が決まっています。
必ずラベルや説明書で確認してくださいね。

オルトラン

薬剤を吸い上げた葉や根を食べた害虫に効果があります。
土にまく粒剤や、薄めて散布する液剤があります。

ダイアジノン

成分に触れた虫に作用するので即効性があります。
土に混ぜて使います。

薬剤を使わない駆除方法

土を入れ替える

コガネムシ幼虫駆除:土入れ替え

とても単純明快な方法です。
植物を掘り起こし、土を落とし、新しい土に入れ替えます。
出てきた幼虫は駆除します。

確実な方法ですが、植え替えを嫌う植物には適しません。
鉢植えの場合は土を完全に入れ替えることができるので確実な方法です。
庭植えの場合は植物とその周りの土を入れ替えます。

水につける

コガネムシ幼虫駆除:水につける

鉢植えの場合に有効な方法です。
鉢がすっぽり入るバケツを用意し、水をはって植木鉢をまるごと沈めます。
しばらくすると幼虫が浮いてくるので駆除します。

暑い時期など、土が乾きやすい時期でないと根腐れを起こす場合があるので気を付けてください。
終わったあとは風通しの良い場所に置きましょう。

産卵させない予防方法

コガネムシの幼虫:予防方法

植物を植えたとき、しっかり駆除したあとなど、コガネムシの幼虫がいない状態であれば、予防策が取れます。
特に産卵の時期である7月から9月に、市販の不織布のカバーやバークチップなどで土の表面を覆い、産卵しにくいようにしておきます。

また、コガネムシが嫌うと言われる植物を近くに植えるのも良いでしょう。
マリーゴールド、スイセン、ニンニクなどの他、チャイブ、ルー、キャットニップ、ミントなどのハーブもコガネムシが嫌うと言われています。

まとめ

コガネムシ幼虫対策:まとめ

いかがでしたでしょうか。
コガネムシの幼虫対策。

ずっと土の中にいて、成虫になるまで出てこないというのは、見つけにくくて本当に困りますよね。
それでも、知っておけば早く気づいて対処できます。
コガネムシの成虫をお庭で見かけたら、もしかしたらどこかで産卵したかもしれない、と気に留めておくだけで違ってきます。

温かくなっていく季節、害虫にも注意してガーデニングを楽しんでください!

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この記事のライター

ユキ

ハーブ園でハーブコーディネーターとしての働いた経験をいかしてガーデンライターに。
転勤族でお庭が持てないが、めげずにベランダでハーブを栽培中。
好きなハーブは香りのよいグロッソラベンダー。

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